169ご注意とお願い○コンクリートブロック製品は、長い年月の間、エクステリアとしての役割を果たすために、正しい設計と施工が重要です。特に、外観や耐久性を損なう現象に対しては、定期的な診断とメンテナンスも必要になります。○コンクリー卜ブロック製品は、施工してはじめて最終構造物となります。特に施工後に確認された不具合は、大きな補修や卜ラブルになりかねません。お受入時に外観確認のご協力をお願いいたします。※太字は、施工店様情報を示しています。白華コンクリー卜中のセメントのアルカリ成分が水に溶解し、大気中の二酸化炭素等と結合して表面に白く現れることがあります。これを白華あるいはエフロレッセンスといいます。セメン卜の成分なので、有害物質ではありません。発生傾向◦ブロック塀では、ブロック空洞部に水が浸入して溜まっていると、充填モルタルのアルカリ分とともにブロック表面に浸み出し、かなり頑固な白華が析出します。◦ダーク系カラーは色調が濃いため、白華が目立ちやすい色です。 ブロックの色が薄いと感じる初期の白華は、時間の経過とともに酸性雨で、比較的落ちやすい、一次白華と呼ばれるものです。◦現場で使用するモルタルからも多く発生します。 施工後に吸水防止剤で処理しておくことをお勧めします。予防方法◦施工の際、降雨によりブロック空洞部に水が入る恐れのある時は、シー卜などで覆うよう処置して下さい。 また、ブロック塀の壁頂に充填モルタル(防水剤入りが望ましい)をしっかり充填することに目地モルタルなど水の浸入経路を隙間なく埋めることが重要です。◦目地からの白華も予防するには、施工後に吸水防止処理を施すと効果的です。トラブルシューティング*初動対応例1.ブロック空洞部に水が溜まって白華が析出している。→この水が凍害破裂や鉄筋の腐食にもつながります。放っておいてはいけません。ドリルなどを使用して水抜き処理が必要です。例2.ダーク系カラーの白華による色の影響を防ぎたい。→施工後に透明な保護用コーテイングを施すのが良いとされています。目地モルタルからの白華も防ぐことができます。 方法としては、吸水防止剤で処理されることをお勧めします。凍害水が凍る影響を受けて、コンクリー卜ブロックに凍害が発生することがあります。凍害を大別すると、以下の二つとなります。①ブロック空洞部への水の滞留による凍害破裂(積みブロック)②凍結融解の繰り返しによるコンクリー卜の劣化発生傾向①ブロック空洞部への水の滞留による凍害破裂 ブロック空洞部に浸入した水が凍結し、体積膨張の圧力により破壊される現象です。寒冷地に隈らず、一度でも凍ったら破裂する可能性があります。②凍結融解の繰り返しによるコンクリー卜の劣化 コンクリー卜自体の吸水により、長い年月の間に凍結融解を繰り返して劣化する現象です。ブロック製品は、一般的に凍結融解抵抗性が高いですが、保水性を有するなどで凍害の影響を受けやすい一部の製品は、寒冷地に推奨していません。各製品ページの「寒冷地不向」表示をご確認ください。予防方法①の凍害破裂は、まずブロック空洞部に水を留めないことが鉄則です。強度の強いブロックを選定しても、凍結による膨張破裂は避けられません。特に施工の際、降雨によりブロック空洞部に水が入る恐れのある時は、シートなどで覆うよう処置して下さい。また、ブロック塀の壁頂に充填モルタル(防水剤入りが望ましい)をしっかり充填することと、目地モルタルなど水の浸入経路を隙間なく埋めることが重要です。②の凍結融解劣化には、施工後に吸水防止処理を行う方法があります。 定期的(半年程度)に処理されることをお勧めします。トラブルシューティング*初動対応例1.ブロック空洞部に水が溜まっている。→この水が凍結して破裂につながります。 白華や鉄筋の腐食にもつながります。 ドリルなどを使用して水抜き処理が必要です。(本項「白華」参照)例2.部分的に凍害破裂した。→ブロック空洞部に水が溜まっています。他にも水が溜まっていないか確認し、部分補修とあわせて専門業者様への依頼を検討して下さい。→凍害破裂してしまったら、大規模な損傷でなければ部分補修で直すことが出来ます。 方法としては、破裂したブロックをダイヤモンドカッター等で除去し、スライスしたブロックを樹脂モルタルではり合わせます。このとき、水の浸入があると再発の可能性がありますので、壁体への水の浸入経路を塞ぐか、浸入経路がわからない場合は補修部分の空洞部にドリルで排水穴を設けておきます。Trouble shooting 製品特性・卜ラブルシューティング
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