白華について

Efflorescence

白華発生のメカニズム

主成分はセメント成分です。

コンクリート中で水に溶解したセメントのアルカリ成分が大気中の二酸化炭素等と結合して表面に白く現れることを白華あるいはエフロレッセンスといいます。

セメントを主成分としているコンクリートブロックブロックは、どんな外的要因を受けても白華が絶対出ないものはありません。

外的要因は水、時間、温度、風、施工条件などです。

発生しやすくなる外的要因を示します。

  • 水:雨や水溜りなどの影響で発生しやすくなる。
  • 時間:若材齢時に発生しやすい。(セメントの反応がまだまだ進むので)
  • 温度:冬期(低温時)に発生しやすい(セメントの反応が遅く、施工後に白華となりやすい)。
  • 風:風があたると水が乾燥(蒸発)して白華が析出する。
  • 施工:モルタルなどからも多く発生する。特に空練りモルタルは発生大。

白華が多い製品は、裏を返せば強度、耐久性も大きいのです。

白華はセメントによるものであることは説明しました。ちなみに当社の製造製品で最もセメント量が大きいのはインターロッキングブロックの表層部分です。
インターロッキングブロックは白華防止剤を利用するなどの配慮をしていても白華が発生する理由にはこれでうなずけると思いますが、裏を返せば人が歩いたり車が走ったりしても強度や耐久性は抜群に良いということなのです。

白華の予防

舗装用コンクリートブロック

  • 水の滞留をなくすため、1.5 ~ 2.0% 程度の横断勾配を設置します。
  • 路盤をコンクリートとした場合、水の滞留がないよう水抜きを設置します。
  • 敷砂のかわりに空練りモルタルを使用する場合、その白華分が毛細管現象でブロック表面にあがりにくいよう、目地砂をしっかり充填します。
    また、モルタルには、白華防止剤の使用を検討します。

組積用コンクリートブロック

  • ブロック空洞部に水の滞留がないようにします。例えば、施工中の雨にはシートでの保護を行います。
  • 充填モルタルや目地モルタルに白華防止剤の混入を検討します。
  • 雨の影響を防ぐため、笠を設置します。
  • 万一の空洞部への水の滞留には、水抜きを設けます。
  • 全体に白華防止剤を噴霧します。

白華の対応

舗装用コンクリートブロック

  • 落ちるのを待ちます。
    白華成分の炭酸カルシウムは水に溶けませんが、アルカリ性ですので酸性雨で中和され洗い流されます。
    期間は条件により異なりますが、半年~ 2 年程が一般的で、以下にその化学式を示します。
    CaCO3 + CO2 + H2O = Ca(HCO3)2
    ここに、 CaCO3:炭酸カルシウム(白華の主成分)
    Ca(HCO3)2:炭酸水素カルシウム(水溶性で雨に流れる)
    また、歩行者の通行などによっても落ちていきます。
  • 早めに除去したい場合は、酸性薬品(サンクリーン)を使用します。
    ただし、植物に影響がありますし、透水性ブロックに使用した場合は、ブロック内で酸が溜まり変色の原因になりますので、使用できる場合は限定されます。植物に影響のない場所でどうしても使用したい場合は、あらかじめ部分的に試してから処理してください。

組積用コンクリートブロック

酸性薬品(サンクリーンF-60)を使用します。
処理後は、再発生を防止するため、前記の予防策を検討してください。
特に空洞部に水が滞留していることが多いので、その場合水抜きを行わないと再発生します。
※ 組積ブロックは、酸性雨による洗浄があまり期待できません。

白華による退色、色ムラの誤解

インターロッキングブロック舗装において、施工したばかりなのに退色した、あるいは色ムラだ、と問題視されるケースがまれにあります。
基本的に当社のインターロッキングブロックは無機の顔料を使用しているため、一般的な経年変化以上に色あせすることはありません。退色などと思っていたらその要因は白華であったという誤解が非常に多いのです。
確かにパッと見ただけでは識別は困難です。識別方法は目立たない部分で少しだけサンクリーンの希釈液をかけてみることです。白華なら薬品により泡が立って、ボケた色がはっきりしてくるでしょう。 白華であれば酸性雨で自然に洗い流されますし、場合によっては薬品による除去も可能です。まずは確かめることが必要です。

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